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とし物語 vol50 ~大学生編17~

卒業式当日。

僕は1人で原付に乗り、大学へと向かった。

4年間いろんなことがあったな。

いよいよみんなともお別れか。

しかし大学へ向かう道中、全然卒業式へ行く人っぽいのを見かけなかった。

スーツの男の人や、袴を着た女の人を全く見かけなかった。

不安になってきた。

ホントに今日が卒業式やんな?

そういや、友達にも確認してなかった。

みんな引っ越しやら、新生活に向けての準備に忙しそうだったし

何より卒業できることを秘密にして、おどろかしてやろう!

と思っていたからだ。

とにかく大学に行けばわかるし、原付を走らせた。

大学に着くと、ちらほらそれっぽい人達がいた。

ほっ。

やはり今日が卒業式みたいだ。

友達を探してふらふらと大学内を歩いた。

今日が最後かと思うと、寂しいような気もした。

待ち合わせしてたかどうかはっきりと覚えてないが、

友達と合流し写真を何枚か撮った。

ある友達が

「あれ?なんで来てるん?」

って聞いてきた。

僕は

「いや、何でって卒業できたからやん!」

友「うそぉ!マジで!!すげーすげぇ!!」

友「ほんまにすごいわ!!」

って、すごく喜んでくれた。

式に参加するため、ホール内へと移動した。

ちょっと遅れてる友達がいて、そいつの分の席もとっといた。

すると、その友達から電話が違う友達にかかってきてた。

「え!席を2つとっとくん?」

なぜか2つ席を取っておいてほしいということだった。

あれ?

誰か友達と一緒に来るんかな?

2つ席をキープして待ってると、袴を着たやつが現れた。

友達だ。

よーく見てみると、後ろにもう1人いた。

「お待たせー。」

近づいてきてよく見てみると、後ろのもう1人は留年することになってたやつだった。

みんな一斉に突っ込んだ。

「なんでお前が来てんねん!!」

「卒業ちゃうやん!!!」

ってね。

聞いてみると、今年卒業できないけど仲の良い皆が今年卒業してしまって

来年は皆がいないので、今年に皆と卒業式に参加したかった。

と言ってた。

わらけた。

で、スーツを着て式だけ一緒に参加したいっていうことだった。

なぜか足元は白のスニーカーを履いてた。

笑いを必死にこらえた。

「なんで靴スニーカーやねん!!」

そんなこんなで式が終わり、あとは学生証を返還して

卒業証書とアルバムをもらうために各クラスに移動した。

スニーカーの友達は卒業生ではないので、そこら辺で待ってた。

その後どうしようか?ってことになったのだが、

僕はなんと田舎から母親がやってきてたのでとりあえず合流することにした。

もう最後だから、卒業式に行くって。

友達誰1人親は来てなかったけど、僕の母親が来てるというと

皆があいさつするから。って言ってついてきた。

おかんと合流。

僕は恥ずかしくて、1枚写真を撮ってアルバムを渡し

速攻で別れた。

今思うと申し訳ない。

わざわざ田舎から出てきたのに、ほんの10分ほどで

またアルバムを持って帰っていったのだ。

時間はあったので、お昼御飯でも一緒に食べたらよかった。

ごめんなさい。

そのあと、ゼミの先生に最後のあいさつをしに研究室まで行った。

研究室のドアが閉まっていたので、近くにいた先生に聞くと

「留守やわ。」

って。

おいおい!!

今日は卒業式ですよ!

なんでおらんねん!!!

最後までしゃーない奴やで。

いないものはしょうがないので、近くにいた先生に伝言をお願いして研究室を後にした。

その後、大学内を歩いてるとそこら辺で花束を受け取ってる光景を目にした。

なるほどなるほど。

どうやら、部活やサークルに入ってる人達が後輩に花束をもらってるみたいだ。

僕は部活やサークルを何にもしてなかたので、誰も花束を持ってきてはくれなかった。

もう1人、僕と同じような友達がいたのでそいつと一緒に歩いてた。

すると、

なんと、

そいつに花束を持ってきた人がいた!

部活もサークルもしてないのに、一体だれが・・・?

その人物は、元彼女だった。

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