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とし物語 vol51 ~大学生編18~

なんと、元彼女が友達に花束を持ってきたのだ。

あれ?

復縁したん??

どうやらそいうわけではないが、卒業なんでお祝いに花束を持ってきたみたいだ。

おいおい!せいこいぞ!!

もしかして、誰からも花束をもらわれへんから電話して持ってくるように言うたんちゃう?

しかも、僕には持ってきてなかったのだ。

なんてこった!

元彼女に

「なんで僕の分も持ってきてくれないんですか?」

って問い詰めた。

普通に

「忘れてた。」

って。

こうして誰からも何ももらうことなく、卒業式が終わった。

夜にまた皆で飲もう。ということになり、いったん解散した。

初めの頃(1回生)は、がやがやしたとこで

ワイワイ飲む。という感じだったが、4回生にもなると

うるさい所より、落ち着いたところで飲もう。、

ということになり、赤ちょうちんのあるお店の暖簾をくぐった。

誰も卒業生っぽい人はいなかった。

男だけで飲んだ。

飲んでも飲んでも酔っぱらわなかった。

これで最後かと思うと、酔えなかった。

何件か飲み歩いたか、1件で終わったかは覚えてないが

いよいよバイバイする時が来た。

みんななんとなく無言だった。

すると、1人の友達が泣いてた。

彼はメンバーの中で唯一浪人してるので、学年は一緒だが年齢が1つ上だった。

名前は大野くん。

皆からは”おおちゃん”って呼ばれてた。

ある時、誰かが”大野”って呼び捨てにした。

本人も別に気にしてないようだった。

僕はずっと”おおちゃん”って呼んでたのだが、4回生になり

もうそろそろ”大野”って呼んでいいだろう。と思い、

”大野”

って呼んでみた。

すると、

なぜか僕だけ怒られた。

「俺は1つ年上やぞ!」

って。

えっ、まだ?

まだあかんねや。

もう結構付き合いも長いし、仲も良かったのに。

なんで俺だけあかんねやろ?

というような奴だ。

そんな彼が泣いてた。

「なんで泣いてるん?」

って聞いた。

「俺はみんなより1つ年が上やけど、仲良くしてくれてありがとうな。」

って。

まだ言うてるわ(笑)

もうええやろ。

「ほんまに、ほんまにありがとうな。」

って泣いてた。

僕もついこらえきれなくなった。

すると1人友達が

「なんで泣いてるねん。泣く必要ないで。」

と言った。

おおちゃんが

「だって今日で最後やねんで。もう皆で飲んだりできんねんで。」

って。

確かにみんなとはかなり飲んだ。

それはそれは飲んだ。

最初は酒も全然強くなかったのに、顔に出ないから強いと思われ

何回もリバースしながら飲んだ。

いつの間にか、ビールがおいしくなった。

皆のおかげで、ちょっと大人になれた。

そんな皆ともう飲めなくなる・・・・

もうあふれる涙をこらえることはできなかった。

するとさっきの友達が

「泣く必要なんかないって。だってこれでサヨナラじゃないやん。

今日が皆の新しいスタートやねんで!!」

なんて臭いセリフをはくんだ、こいつは!!

でも確かに、これでサヨナラじゃなくて今日がスタートなんだ。

そう思い、涙を拭いた。

で、なんかしんみりするのもあれやから

普通に別れよう。ということになり、

いつも通り普通に、また明日会うような感じで

バイバイした。

ほな、またなー。

またなー。

おう!

ほなねー。

ってな感じで。

僕は皆の方を振り返りたかったが、なんか振り返ったらあかん気がして

振り返らずに帰った。

今日が皆の新しいスタート。

悲しいことじゃなくて、うれしいことなんだ。

そう思って、1歩1歩歩いた。

みんなに出会えてほんとによかった。

ありがとう。

僕の大学4年間は、こうして幕を閉じた。

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