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京都市北山の美容院

とし物語 vol63 ~美容師編12~

カットするのもだんだんと慣れていってはいたのだが、

気持ちは全然なれないというか、正直まだまだ自信もないし

こう見えて人見知りだし、なかなか自分の中で「いやだ!」という気持ちの方が強かった。

他の人達はどうなんだろ?

そう思ってても、仕事はしないといけない。

お客さんにはまったく関係ない話だし。

持ち前のガッツでがんばった。

当時マンダラには台湾人の“ホエチュエン”という店長がいた。

オーナーもいるのだが、あまり仕事にでてはこなくなっていた。

その下に僕ら同期の3人。

で、アシスタントの人達が何人かいた。

しばらく月日がたち、僕は実質お店のナンバー2になった。

ナンバー2と言っても実際特に権限もなく、別にかわったことはない。

が、仕事は格段に楽しくなってきてた。

なぜかというと、上に店長のホエチュエンさんがいる。

ホエチュエンさんはかなり忙しい。

休憩する暇もないくらい。

で、ホエチュエンさんは日本人ではないのでなんというか

すごくやりやすかった。

言いたいことも言えて、けんかもするけど特にもめるわけでもなく

ほんとにやりやすかった。

そんな忙しいホエさんのため?

僕がお店を回すようになった。

「次の方は僕が入りますね。」

「オッケー。まかすわ!」

こんな会話を何回もした。

回すといっても最初からそんなうまくいくわけもなく、みんなに迷惑もかけた。

ちょっと慣れてきたとき、気付いてしまった。

そしてぼくは、

かわいい子が来たら真っ先に担当するようになった。

ホエさんが

「あの人私が担当するわ。」

って言ってきても

「いつも大変やし、ここは僕に任せて!」

というと

「おっけー、ありがとう。」

という具合で、うまいこといった。

で、男性が来たら海くん。

マダムが来たらじゅんちゃん。

難しそうな人はホエさん。

という感じで、だいたい分類していた。

よくアシスタントの男子からも

「としさんのお客さんって、かわいい人多くないですか?」

みたいなことを言われていた。

「うん、だって可愛い人狙っていってるもん」

自然と男子のアシスタントは僕に集まってきた。

その他にも、マンダラはなぜか唇が紫系の方が多く来られてた。

ま、簡単にいえば元ヤンキー。みたいな方だ。

はじめてきたにもかかわらず、いきなり煙草をふかしながら受付にきたり

態度もでかい。

スタッフのみんなはちょっと怖がるのだが、僕は全然こわがることなく

むしろおもろいなあの人。的な感じだった。

ので、担当することも多かった。

そういう人は、口は悪いがしゃべりはむっちゃおもしろかった。

やっぱり人生経験だ。

その他にも、なぜか外人が来たら僕だった。

あの頃英会話スクールがたぶんはやってて、山科にも今出川にも

英会話の学校の先生が住んでる寮があったみたいで

結構たくさんの外国の人が来てた。

で、なぜか英語しかしゃべれない。

僕も英語なんてほぼしゃべれない。

が、なぜか担当させられた。

ノリがいいからだそうだ。

はっきりと覚えてないが、おそらく初めて担当した人は

オーストラリアの方だったと思う。

名前はジェニー。

(ジェニーやったかな?)

年齢 僕と同じ。

外見 かなりのいいガタイ。

性別 女

髪型 ベリーショート

という、なんというかとにかく”でかいな”という印象だった。

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