オーストラリアから来た彼女は、英会話スクールの先生だった。
まったく日本語はしゃべれない。
僕は知ってる英語をとにかく言いまくった。
「ハロー。」
「マイネームイズトシ。」
「ウェアーアーユーフローム?」
「オウゥ!オーストラリア!!ベリーグッドカントリー!!!」
そんな僕のつたない英語に彼女は丁寧に答えてくれた。
しゃべるのもわかりやすく、ゆっくりとしゃべってくれた。
僕も必死で答えた。
ぎこちないが、割と会話は続いた。
なんとか無事にカットも終わり、会話も無難に?
こなしてジェニーは帰っていった。
2ヶ月後、
また彼女は来てくれた。
しかも、僕を指名して。
正直うれしかったが、プレッシャーもあった。
前回たくさんしゃべったので、もう話すネタがない。
日本人ならなにかと探せるのだが、相手はオーストラリア人。
つまり英語。
そんなに単語も知らないので、ホントにどうしよう?
そんな気持だった。
彼女はまた気さくに話しかけてきてくれた。
僕もなんとか答えてたのだが、なかなか前みたいに会話が続かなかった。
それでも彼女も僕も一生懸命話題を探した。
・・・
4回目の来店の時。
彼女はなんと友達を連れて来てくれた。
友達はニュージーランドの方だった。
もちろん日本語はしゃべれない。
話を聞くと、どうやらジェニーの友達はみんな日本語がしゃべれないので
カットするのに困ってるということだった。
なので、ジェニーが僕を紹介してくれたみたいだ。
その後も何人かお店に連れて来てくれた。
ジェニーはその後何回も来てくれていたので、自然と仲良くなっていった。
プライベートなことも喋ったりするようになってた。
「アイハブガールフレンド。」
「スーン、アイムマリッジ!」
「オォー、コングラチュレイション!!」
へたくそな英語で文章もめちゃくちゃだったけど、それでも前より伝わるようになってた。
僕も彼女の英語がなんとなくだがほとんどわかるようになってた。
外国の人は日本人とちょっと感覚が違う。
というか、フレンドリーだ。
ある時、カットしてる途中でジェニーにパーティーに誘われた。
是非来て!
って。
正直とまどった。
お店ならなんとか会話できるが、パーティーとなると他の外国の人もたくさんいるだろうし。
日本人のパーティーにもろくに行ったことないのに、外人さんのパーティーなんて・・・
丁寧に断った。
しかし彼女は来るたびに僕をパーティーに誘ってきた。
どうやら定期的に開かれてるみたいだ。
やっぱり外国の人はパーティー好きなんだろうか?
僕はとうとう断れなくなり行くことにした。
1人では不安なんで、同期の海くんと後輩のかよちゃんをさそって3人で行った。
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