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京都市北山の美容院

とし物語 vol54 ~美容師編3~

その同じ年の男性の方とは、わずか3分ぐらいの時間だったが

すごく気が合い、会話も自然とはずんだ。

ガチガチに緊張していたのだが、お流しが終わることには

楽しくてしかたなかった。

その時、男性の方が

「いつかカットできるようになったら、ぜひ僕の髪の毛をカットしてくださいよ!」

って言ってくれた。

めちゃめちゃうれしかった。

ホントに人生で初めてお流しした方なのに、そんなことまで言ってもらえるなんて。

いつになるかわからないが僕は

「ぜひ!がんばりますね!!」

ホントはもっといろんなことをしゃべってみたかったが、僕のできる仕事は以上で終わりだ。

その時、

(シャンプーもできたらもっとお客様と関われる時間が増えて、もっとたくさん会話もできるぞ!)

と思った。

その日から、シャンプーのレッスンに励んだ。

自分の膝を使って(膝をお客様の頭に見立てて)家でも、手の動き方の練習をした。

シャンプーができると、ちょっとは戦力になる。

美容師さんは手が荒れる人が多いが、僕は全くと言っていいほど手荒れはなかった。

同期の海くんと頭を洗いっこした。

海くんの方がお流しも先にテストに合格してた。

シャンプーはなんとしても僕の方が先に合格したかった。

各技術に対して、最終的にオーナーのテストがあり

それに合格しなければお客様に入ることはできない。

これがまた尋常じゃないくらい緊張する。

技術はもちろんだが、こまかい所までチェックされる。

最初は

”おひざかけ”をするのを忘れて不合格。

次は

”ピアスをはずしてもらうのを忘れ、おまけにシャツの襟を折るのを忘れ(襟がぬれるので)”不合格

今思うと当たり前なのだが、どうしても技術に集中してしまって(テンパっちゃって)

そういう細かな気配りが欠けていた。

その後、何回かテストを受けてようやく合格した。

それから少しずつだが、お客様の頭をシャンプーさせてもらえるようになった。

シャンプーすると、1人のお客様と関われる時間が増えるので

自然と会話することも多くなった。

中には

「気持ちよかった。また次回もお願いね。」

って、めっちゃうれしいことも言ってもらえることもあった。

美容師してて、一番うれしい瞬間だ。

だんだんと美容師という仕事に慣れて行き、楽しくなっていった。

僕は、同期の海くんと共にシャンプーマンになった。

海くんの方が若干先を行っていたので、海くんがお流ししてる姿や

シャンプーをしてる姿を見てることも多かった。

そんな時、事件は起きた。

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