BLOG

京都市北山の美容院

とし物語 vol44 ~大学生編11~

目の前に3人の少年が立っていた。

一番前に立っている少年がおそらくボスっぽい。

そう思ってるとまた殴られた。

もうわけがわからない。

とりあえず自分の身を守らなければいけないので、すぐに立ち上がり身構えた。

「こいつらだれや?」
「なんかしたんやろうか?」

むちゃくちゃ記憶をたどって考えたのだが、やっぱり知らないやつらだ。

目があってとか、肩がぶつかってとかならまだわかるが
いきなり目の前に現れて殴られたので、頭の中はパニック状態だった。

とにかく応戦した。

それが相手の気に障ったようで、ますます怒りの表情で殴ってきた。

とにかく逃げなきゃ。

僕の横にはバイト先の女の子がいる。
なんとかこの子だけでも逃がさないと!
そう思い、さりげなく女の子に言った。

「とにかく逃げて!!」

でも女の子は恐怖で震えて動けないみたいだ。

女の子を連れては逃げれない。
なんとかチャンスを作らないと!

そうだ!

あいつの股間を思いっきり蹴ってやろう!!!

男子ならわかると思うが、ちょっとでも股間をたたかれたりするだけで
かなり痛い。
僕はサッカーをしてたので、脚力にはわりと自信があった。

さいわい相手はかなり油断してるみたいで、うまくいきそうだ。

僕は全力とまでもいかなくても、8割ぐらいの力で相手の股間をけり上げた!

すると・・・・

「いったいのぉぉぉぉお~!!!」

これだけだった。

これだけ?

普通ならうずくまって動けなくなるはず。

「お前わかってんねやろうな!殺したるわ!!!!!!!」

あかん!
完全に怒らせてしまったようだ。

というか、なぜ股間キックが効かないのだろう?
もしかしてなんかやばい薬でもやってるんか?

「お前裏に来いや!殺したるから!!」

殴られてる場所は千本今出川をちょっと南に行った辺りで
深夜12時をまわってるといえど、車も通るし人もいる。
なので、一本裏の道に来いや!ということだ。

僕は
「おぉ、いったるわ!でも、靴が脱げてるから履かせろや。」
と言った。

何発か殴られてるうちに靴が脱げてしまっていたのだ。

靴を取りに行く間になんとか彼女を逃がせないか?と必死に考えた。
俺が裏に行ったら彼女は助かるのか?
それとも誰かに助けを求めたほうがいいのか?

靴を履こうとした瞬間!

何かで後ろから頭を殴られた。

工事用のコンだ。

そのまま何発かまた殴られた。

なぜこんなにも殴られてるのかわけもわからないが、
だんだん怒りがこみあげてきて何発か殴り返した。

すると、なんと
相手は3人組だったのだが残りの2人が女の子の両サイドに立って彼女の腕を取り
(殴ってるのはボスの1人だけ)
僕を殴ってるやつが

「お前反抗したり、変なことしようとしたらこの女を殺すぞぉぉぉぉお!!!」

なんてことを言うんだ。

「そんなことはやめろや。」

「そしたらお前はもう動くなよ。」

まじで卑怯な奴らだ。

僕は言われるがまま無抵抗に殴られ続けた。

続く

関連記事

  1. 京都市北山の美容院
  2. 京都市北山の美容院
  3. 京都市北山の美容院
  4. 京都市北山の美容院
  5. 京都市北山の美容院

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP